2009年01月15日
化学技術を使わない方が良いところ
世の中に流通しているルビーのほとんどが「加熱処理」
が行われたルビーであるということは意外と知られて
いません。もとは色が悪くて宝石としては使えない
原石を現代の技術で宝石として販売できる品質まで
見た目を改良することが可能になりました。
鑑別機関が発行する鑑別所にも「ルビーは一般的に
加熱による色の改良が行われている」と明記されています。
加熱処理をして美しさを改良したルビーも
きちんと情報開示をして販売すれば良い。。。という方も
いらっしゃいますが、そのジュエラーが加熱処理とは
何なのかをご存知なのか? はいささか疑問です。
私たちモリスは、無処理で美しいルビーこそ「宝石」
だと思います。
。。というわけで、私たちモリスは、無処理で美しいルビー
を専門にした時から、美しさに欠けるルビーの原石を
自分たちで加熱して、その加熱前、後のデータを集めて
います。自分の眼で確かめられないのに、これは無処理
(非加熱)で美しいルビーです。。というのはおかしい
と思うからです。
私たちの実験の結果では、ルビーはポケットに入れていても
シャワーを浴びても色の変化はありません。
しかし、600度の温度で5時間加熱すれば、ルビーを含め
コランダムの59%の結晶の色が目視でも、分光器の数値でも
変化することが分かりました。
400度以下ではほとんど変化はありません。
写真は、600度で5時間ルビーの原石を加熱した時の内包物
の変化です。左側は加熱前、右側は加熱後です。
高温で加熱されて内包物が少し痛そうです。
色も変わったのですが、内包物も確実に変化しています。
ここからは、蛇足。。
別に加熱していても美しければ良いじゃないか、と
おっしゃる方には、同じ鉱物で同じ化学組成をもつ人工合成
ルビーか添加物を加えて加工した、加熱処理ルビーでいいと
思います。
私には、宝石としての魅力は感じられませんが。。
宝石を持つ時の姿勢としては、限りあって数が少なくても、
あるものをありがたく崇めながら楽しむ方が、化学技術に
任せて宝石見えるものを作るよりも良いのでは?と思います。
「かけがえのないもの」とは、失うと代わりがないから、かけがえの
無いものだと思います。
宝石以外の宝物といえば、子宝などといいます。
子供は、かけがえのない宝ものだからだと思います。
失うと同じものは、作れないし、自分の命よりも長く残って欲しい
もの。だから宝だと。。。
大きくて加熱処理したルビーよりも、小さくても無処理で美しい
ルビーがいいなと思うのは、子供がありのままの姿で
いてほしいのと良く似た感覚かも知れません。
化学技術は、素晴らしいと思いますが、使わない方がいいところ
もあるのではないでしょうか。

が行われたルビーであるということは意外と知られて
いません。もとは色が悪くて宝石としては使えない
原石を現代の技術で宝石として販売できる品質まで
見た目を改良することが可能になりました。
鑑別機関が発行する鑑別所にも「ルビーは一般的に
加熱による色の改良が行われている」と明記されています。
加熱処理をして美しさを改良したルビーも
きちんと情報開示をして販売すれば良い。。。という方も
いらっしゃいますが、そのジュエラーが加熱処理とは
何なのかをご存知なのか? はいささか疑問です。
私たちモリスは、無処理で美しいルビーこそ「宝石」
だと思います。
。。というわけで、私たちモリスは、無処理で美しいルビー
を専門にした時から、美しさに欠けるルビーの原石を
自分たちで加熱して、その加熱前、後のデータを集めて
います。自分の眼で確かめられないのに、これは無処理
(非加熱)で美しいルビーです。。というのはおかしい
と思うからです。
私たちの実験の結果では、ルビーはポケットに入れていても
シャワーを浴びても色の変化はありません。
しかし、600度の温度で5時間加熱すれば、ルビーを含め
コランダムの59%の結晶の色が目視でも、分光器の数値でも
変化することが分かりました。
400度以下ではほとんど変化はありません。
写真は、600度で5時間ルビーの原石を加熱した時の内包物
の変化です。左側は加熱前、右側は加熱後です。
高温で加熱されて内包物が少し痛そうです。
色も変わったのですが、内包物も確実に変化しています。
ここからは、蛇足。。
別に加熱していても美しければ良いじゃないか、と
おっしゃる方には、同じ鉱物で同じ化学組成をもつ人工合成
ルビーか添加物を加えて加工した、加熱処理ルビーでいいと
思います。
私には、宝石としての魅力は感じられませんが。。
宝石を持つ時の姿勢としては、限りあって数が少なくても、
あるものをありがたく崇めながら楽しむ方が、化学技術に
任せて宝石見えるものを作るよりも良いのでは?と思います。
「かけがえのないもの」とは、失うと代わりがないから、かけがえの
無いものだと思います。
宝石以外の宝物といえば、子宝などといいます。
子供は、かけがえのない宝ものだからだと思います。
失うと同じものは、作れないし、自分の命よりも長く残って欲しい
もの。だから宝だと。。。
大きくて加熱処理したルビーよりも、小さくても無処理で美しい
ルビーがいいなと思うのは、子供がありのままの姿で
いてほしいのと良く似た感覚かも知れません。
化学技術は、素晴らしいと思いますが、使わない方がいいところ
もあるのではないでしょうか。

Posted by 森 孝仁 at 22:27│Comments(0)
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