歴史的なリングからデザインを学ぶ
写真は、橋本コレクションのHistric Ringに載っている
16世紀のルビーリングです。
インクルージョンや蛍光性があることからミャンマー産
であると思いました。
ミャンマー産では、標準の小粒なルビーが7つ使われて
いますが、小さなルビーでも7つ並べるととても美しく
立派に見えます。
良く見てみると、ルビーごとの色目がかなり違いますが、
上手く並べることで違和感を感じません。
ルビーの特性をよく考えて作られた素晴らしいデザイン
だと思います。この時代のリングですから裏からみると
金でふさいだ状態でルビーが見えませんが、ルビーの底
から金色が上手く映り込んで、性格の違う色目に統一感
を持たせています。これが、シルバーであったら色が
バラバラの印象が出ていたと思います。
今だと加熱処理をして作り出したルビーがあります
ので色合わせは簡単になっていますが、逆に1つひとつの
宝石に苦心した跡が見られないのがさみしいところです。
モリスは、難しくてもこれからもズッと無処理で美しい
ルビーだけを使っていきたいと強く再認識させてくれます。
古くから残っているジュエリーを見るといつもたくさんの
ことを学ばせていただきます。
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