最も丈夫な宝石ルビーが。。。割れた!
モリスミャンマーでは、日々ルビーのカット研磨作業を
しています。
ルビーは、二色性が強いので、結晶の縦方向に垂直に
テーブル面を持ってこないと変な色味になってしまいます。
鉛筆を立てて鉛筆の芯を削って平らにする要領です。
インクルージョンも少なく、美しい結晶はロスも少なく
いいカットのルビーに仕上がるのですが、天然無処理で
美しいルビーです。たいていは、他の宝石(スピネル、
ジルコン、水晶系、ルチルetc)や成長した跡(成長線)
天然のクラックが入っているものです。
恐ろしいのは、原石の時点で何の問題もなかったものが、
研磨作業を進めていくと、突然割れてしまうことです。
自然に成長していく段階でよじれていた部分が表に出た
時などに発生するのかも知れません。
美しかった結晶が、カット研磨作業中に破損してしまう
ことぐらい残念で申し訳ないことはありません。
「無理していい形にしようと思わなければ良かった。。」
などと、落ち込んでしまいます。
マウンマウンさんのアドバイスを思い出します。
「ルビーはあなたの人生より遥かに長く存在するんですよ」
そうです。ルビーは、私たちだけの宝物ではないのです。
次に、そのまた次に身に着けていただく方のために、大切
に使いたいですね。
写真は、研磨作業中に破損してしまった、カボションのルビー
です。
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