新しいアフリカ産ルビー

森 孝仁

2008年09月27日 21:00

昨日のグベリン研究所のダニエル博士のセミナーから。。

アフリカ タンザニアの中東部 Winza鉱山について

お伺いしました。

今年の3月にグベリン研究所に「アフリカ タンザニア産の

ルビーです。鑑別書を発行してください」と依頼があったそうです。

さっそく分析鑑別したところ、他のどこの産地のサンプルとも

データが合致しなかったそうで、とても困ったそうです。

というのも、グベリン研究所は毎年何十回と鉱山に足を運び、

鉱区から直接サンプリングした標本石のデータと、鑑別依頼を

受けた宝石の分析データを比較することで、どこから発掘された

宝石かを判別する手法を取られているため、まだ行ったことのない

Winza鉱山のサンプルはあるはずもなく、しばらくの間、

「何だかわからない宝石」になってしまったそうです。

世界中にある研究機関のネットワークのある人から、Winzaでルビー

が出ましたよ。との連絡が入り、2日後には空の人だったそうです。

現地で直接、採取したサンプルから、この「何だかわからない宝石」

はWinza産のルビーだと判明したそうです。

10ctを超える最高品質のルビーも産出されたそうで、今後の動向が

気になるところです。

蛇足ですが、鉱山でルビーの原石をサンプリングしている際に、

原産地の原石の中から人工合成ルビーが見つかったそうです。

アフリカまで商魂たくましい、ずるい人が行ってるのかと思うと

少しさみしい気持ちになりました。

でも、ルビーが似合わない人なんだろうな。。

写真は、グベリン研究所/JBSのプレゼンテーションから。。


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