ルビーが教えてくれたこと。。一期一会だと思うと楽しくなる

森 孝仁

2009年09月03日 06:17

ルビーのインクルージョン(内包物)を

見ていると、同じ結晶の同じインクルージョン

を見ているにも関わらず、最初に見た感動は

もうなくなります。

最初に見た時は、「美しいと感じるかどうか?」

だけなのに対して、後で同じものを見ようと

「あの」美しかったインクルージョンを探そう

とする自分の姿勢が「美」を見えにくくして

しまうのです。

「形」を追いかけるからでしょうか?

もちろん、見るときの時間帯によってもルビー

は表情を変える宝石ですし、顕微鏡やルーペで

インクルージョンを見るときのほんの少しの

角度によっても違うはず。でも、それだけでは

ありません。

実は、私が美しいインクルージョンを見た一瞬

の感動は、その瞬間だったから美しかったのだ

と思います。私がそれを意識することにより

変わることを考えると、それは一期一会なのです。

それを後から、「それじゃ~あの美しいインク

ルージョンを写真に残して取っておこう!」と

思って探す「違う自分」には感じられないもの

なのです。

だから、私はインクルージョンは感動した瞬間

の写真を反射的に写真を撮るか?見て楽しんで

忘れるか。。のどちらかです。

(楽しみ方であり、ルビーの研究するときは

データとして画像を残しますけど。。)

何でも、「これが最後だ」と思って接すること

は、何も感じないで接するよりも、もう一歩

深く感じられるので、その分、自分の気持ちは

少しだけ豊かになったような気がします。


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